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徒然なるままに.

Drastic Calendar 2

第二章 出でよ、神

 

ΙΔΈΑ。通称、いでちゃん。自称、52代CG研の右腕。

絵が描けるだけでなく、ロゴデザインや動画まで無料ソフトで卒なくこなす彼の技量は目を見張るものがあった。昨年のみすかーとのロゴデザインに引き続き、今年もロゴを作ってもらおうと思った。

ロゴから作る理由は簡単かつ重要だ。「ちゃんとしてる感」を出すため、みんなのモチベを上げるためだ。

人がその企画に入ろう、と思う時はどんな時だろうか。おそらく、やってる内容が魅力的か、企画している人に信頼が置けるか、もしくはその両方というところだろう。後者は初めましての人に伝えるのは難しいので、必然的に前者をどう伝えるかに注力することになる。そこで印象づけに特に大事なのが企画の「アイコン」、すなわちロゴである。

ゲームやドラマのOPを聞くだけで、これから始まる物語に対する大きなワクワクを感じたことはないだろうか。みすカレンダーの場合、このOPに相当するのがロゴである。画像というのは一般的に文章よりもパッと見の伝わりやすさが強いと言われている。得てしてこのロゴもご多分に洩れない。そのロゴを見てから何らかの印象を抱くまで、時間にすると2,3秒というところだろうか。企画発表会のスライドを飾るロゴを、春休みのうちから依頼しておいた。期限は2週間。程なくして、ver1.0.0ができあがった。

 

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みすカレンダーのはじまり。ロゴ ver1.0.0

 

「みすカレンダー」はちょうど7文字であること、曜日が7つであること。こういうことに気付ける人がロゴデザインのセンスがあるんだろうな、と思う。ほのかに色づいた最初と最後の文字や、「レン」を対称的に描くところに、彼のこだわりが垣間見える。

ちなみにこのロゴは2ヶ月ほど後に、よりポップに修正されスライドに載せられる。

 

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よりポップに修正されたカレンダーのロゴ。みんなが見覚えあるのはこっちかな?

 

比べてみると、全体的に文字の霊圧が上がっていることがわかる。ちなみに修正依頼は出していない。この二つの間に出した依頼は一つ、実際の企画発表会のスライドのデザインを作って欲しい、ということだった。 

もちろん企画長としての理想は、最初から企画に対するイメージを強く持って後者のようなものを伝えることなのだと思う。最初の「ロゴ作って!」という依頼に対するver1.0.0は、要件を十二分に満たしたものだった。しかし、実際に使われる場面を想像すると、ふと物足りなさに気づいてくれたのだろうか、自動的に修正が入り、今の素晴らしいロゴが完成した。

これは大事な教訓として覚えておくのが良いかもしれない。すなわち、どんな状況で、どんな思いを伝えるために、どう使われるのか。それをイメージすることは、全ての創作物の質を上げる重要な、必要な過程だと思う。図らずもそれに気づいてくれたいでちゃんに、やはり頼んで正解だったと思う。

こうして、企画の側(がわ)が構成され始めた。もう後戻りはできないが、同時に素晴らしい企画になるような予感はしていた。